• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

ヒストン脱メチル化酵素Jmjd1aによる糖脂質代謝調節

研究課題

研究課題/領域番号 21687013
研究機関東京大学

研究代表者

稲垣 毅  東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任准教授 (10507825)

キーワードヒストン / ヒストンメチル化 / エビゲノム / Jmjd1a / H3K9
研究概要

本年は、ヒストン脱メチル化酵素Jmjd1aの標的遺伝子解析を行うために、Mouse Embryonic Fibloblast(MEF)の作製系を樹立し、それを用いてChIPシークエンス行った。ChIPシークエンスの条件検討には非常に多くの時間を費やしたものの、結果的にピストンH3K9me2,H3K9me3抗体を用いて再現性のあるChIP-PCR、ChIPシークエンスを行うことができるようになった。その結果、代謝関連遺伝子や細胞周期関連遺伝子群のプロモーター領域にJmjd1aノックアウトマウス由来のMEF細胞特異的にH3K9me2,H3K9me3レベルが増大している結果が得られた。この結果が転写調節に反映することを確認するために引き続きマイクロアレイを用いた発現解析を行う予定である。実際には、ヒストン修飾変化による発現変化は定常状態では少ない印象が得られたため、今後の検討においては何らかの追加的な刺激が必要と考えられる。そのため、低グルコース、高グルコースで刺激したMEFを用いて研究を行うことを予定している。本年度のChIPシークエンスの検討はヒストンH3K9me2,H3K9me3抗体を用いて行ったが、今後はH3K9me1などの抗体のほか、Jmjd1a抗体を使用する予定である。そのため、Jmjd1a抗体作成を行った。当初、Jmjd1aのN末端、C末端の50アミノ酸の抗原を設計してバキュロウィルスの系をもちいて、マウス抗体を作成したが、Jmjd1aを認識する抗体を得ることができなかった。そのため、mid-portionに抗原を設計しなおすこととし、再度抗体作製を行ったところ、ウェスタンブロッティング・免疫沈降の両方でJmjd1aを認識することができる細胞上清を得ることができた。現在、抗体をクローン化してモノクローナル抗体を作成しており、次年度には、ChIPやプロテオミクスの条件等が行うことが期待される。そのことにより、Jmjd1aの直接的な標的遺伝子が明らかになり、その作用機序を解明していけるものと考えている。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) 備考 (4件)

  • [雑誌論文] Role of histone methylation and demethylation in adipogenesis and obesity.2010

    • 著者名/発表者名
      Okamura M., Inagaki T., 他
    • 雑誌名

      Organogenesis

      巻: 6(1) ページ: 24-32

    • 査読あり
  • [学会発表] Transcriptional and Epigenetic Regulations of Metabolism2011

    • 著者名/発表者名
      稲垣毅
    • 学会等名
      熊本大学発生医学研究所グローバルCOEリエゾンラボ研究会
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      2011-03-09
  • [学会発表] Metabolic regulation by the histone demethylase Jmjdla2011

    • 著者名/発表者名
      稲垣毅
    • 学会等名
      第9回システム生物医学研究会
    • 発表場所
      箱根湯本富士屋ホテル
    • 年月日
      2011-02-17
  • [学会発表] ヒストン脱メチル化酵素Jmjdlaによる糖脂質代謝調節2010

    • 著者名/発表者名
      稲垣毅, 他
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会年会・第83回日本生化学会大会合同大会(BMB2010)他
    • 発表場所
      神戸ポートピアホテル
    • 年月日
      2010-12-10
  • [学会発表] ヒストンリジンメチル化修飾による代謝制御2010

    • 著者名/発表者名
      稲垣毅
    • 学会等名
      京都大学大学院薬学研究科医薬創成情報科学講座システムバイオロジー分野第17回システムバイオロジーセミナー
    • 発表場所
      京都大学大学院
    • 年月日
      2010-12-02
  • [学会発表] Glycolipid Metabolism Regulation by Fibroblast Growth Factors2010

    • 著者名/発表者名
      稲垣毅
    • 学会等名
      第53回日本糖尿病学会年次学術集会
    • 発表場所
      岡山全日空ホテル(シンポジウム)
    • 年月日
      2010-05-28
  • [備考]

    • URL

      http://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/people/staff-inagaki_takeshi.html

  • [備考]

    • URL

      http://www.mm.rcast.u-tokyo.ac.jp/inagaki.html

  • [備考]

    • URL

      http://www.lsbm.org/staff/inagaki.html

  • [備考]

    • URL

      http://www.tsbmi.m.u-tokyo.ac.jp/taisei/t_inagaki.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi