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2010 年度 実績報告書

細胞膜を構成する脂質分子の同定とその新規機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21687016
研究機関京都大学

研究代表者

池ノ内 順一  京都大学, 工学研究科, 准教授 (10500051)

キーワード脂質 / 上皮細胞 / 間葉細胞 / F9細胞 / 質量分析 / 細胞膜 / 細胞接着 / 脂質多様性
研究概要

細胞膜を構成する脂質分子は、数千種類存在していることが知られているが、脂質の多様性の意義はほとんど明らかになっていない。本研究提案では、タンパク質や核酸に比べて解析が遅れている脂質分子に着目し、上皮細胞と間葉細胞、上皮細胞のアピカル膜とバソラテラル膜など、細胞の種類や、細胞膜の各領域においてどのように脂質分子の組成が異なるかを比較することにより、細胞種や細胞膜ドメインに特徴的な脂質分子組成を明らかにし、細胞膜局所における脂質分子の機能を明らかにすることを目的としている。
本年度は、昨年度までに樹立したコロイド状にシリカ粒子を用いた細胞膜単離技術および質量分析による脂質解析の手法により、上皮細胞と間葉細胞の脂質組成の違い、あるいは、レチノイン酸の添加により上皮細胞へ分化誘導可能な培養細胞株F9細胞を用いて上皮細胞分化に伴う脂質組成の変化を解析した。
解析の結果、上皮細胞に特異的に含まれるSphingomyelinの分子種が存在すること、およびPhosphatidylethanolamineに含まれる不飽和脂肪酸に特徴が認められることが明らかになった。これらの上皮細胞特異的な脂質分子種を生み出す代謝酵素について、現在、遺伝子発現のプロファイルやESTデータベースを用いて、解析対象を絞り込みを進めている。また、これらの脂質が上皮細胞の機能にどのようにかかわっているかを明らかにする目的で、代謝酵素に対する抗体作成や遺伝子のノックダウン実験を行っている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] LSR defines cell corners for tricellular tight junction formation in epithelial cells2011

    • 著者名/発表者名
      Masuda S, Oda Y, Sasaki H, Ikenouchi J, Higashi T, Akashi M, Nishi E, Furuse M
    • 雑誌名

      Journal of Cell Science

      巻: 124 ページ: 548-555

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Phosphorylation state regulates the localization of Scribble at adherens junctions and its association with E-cadherin-catenin complexes2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshihara K, Ikenouchi J, Izumi Y, Akashi M, Tsukita S, Furuse M
    • 雑誌名

      Experimental Cell Research

      巻: 317 ページ: 413-422

    • 査読あり
  • [図書] 実験医学 上皮細胞の細胞膜における膜ドメイン機構2010

    • 著者名/発表者名
      池ノ内順一、梅田真郷
    • 総ページ数
      1212-1219
    • 出版者
      羊土社

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公開日: 2012-07-19  

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