研究課題
細胞の余剰脂質を排出するABCGタンパク質の輸送機構は、直接細胞外へ排出するのか、それとも膜環境を変化させることで脂質がアクセプター分子によって引き抜かれるかも含め、分かっていない。脂質恒常性維持機構の解明には、脂質排出の詳細な分子機構を理解する必要がある。そこで、ABCGタンパク質による脂質排出の分子基盤を明らかにすることで、生体の脂質恒常性維持機構を解明することを本研究課題の目的として実験を行った。ABCG1がリン脂質を基質とする一方、ABCG4は基質としないことを、細胞を用いた実験系と精製タンパク質のATP加水分解測定実験系で明らかにした。コレラトキシンBサブユニットの蛍光プローブを用いた実験やカベオリンの細胞免疫染色実験から、ラフトドメイン制御の可視化解析を行った。その結果、ABCG1, ABCG4がラフトに局在すること、ABCG1とABCG4がATP加水分解依存的にラフト構造を壊し、ラフトにおける細胞機能に影響することを明らかにした。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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