抗 HIV剤開発を目指し、海綿産環状デプシペプチド類の合成と評価を行った。環状デプシペプチド・カリペルチンはケモカインレセプター CCR5を阻害することで抗 HIV活性を発現すると考えられているが詳細は今だわかっていない。カリペルチン類は異常アミノ酸を豊富に含み、立体化学の未決定部分が存在し、効率的な合成法も確立されていなかった。そこで、入手が困難な異常アミノ酸について立体制御合成を行い、ペプチド形成は Fmoc-固相法で合成を行う計画を立てた。また CCR5に対する評価系確立のため、細胞毒性試験を行いながら研究を進めた。
|