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2010 年度 実績報告書

歯周組織に存在する幹細胞ニッチの同定とその分子制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21689051
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

小野 法明  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 非常勤講師 (20451908)

キーワード組織特異的幹細胞 / 骨格系 / 長期ラベル保持能 / CreERTシステム / Tet-Onシステム / BACトランスジェニック / Nestin / Msx2
研究概要

本年度は骨および軟骨に存在する幹細胞がin vivoにおいて発現する遺伝子を同定するために必要な遺伝子改変マウスの作成を行った。1)骨格系の成長中心である成長板軟骨の頂点に存在する幹細胞の細胞周期が長くラベル保持能を持つ。Pulse-chase実験による長期ラベル保持細胞を分離するためのTet-offシステムによるpulse-chase系に併せCreERtシステムを用い軟骨細胞を特異的に標識する2重蛍光マウスを作成した。骨端部軟骨細胞をコラゲナーゼで遊離し、軟骨系長期ラベル保持能をフローサイトメトリーにより解析する系を確立した。2)骨に存在する間葉系幹細胞は神経前駆細胞のマーカーであるNestinを発現することが報告されている。Nestin-EGFPマウスの成長中の骨を解析した結果、骨端部においては傍軟骨膜の内側および一次海綿骨の血管周囲にNestin発現細胞が認められた。Nestin発現細胞の発生には上皮間葉相互作用が関与していると推察され、転写因子Msx2が関与していると考えられる。Msx2-CreERt BACマウスを作成し解析を行った。作成した2系統はいずれもCreERt遺伝子を発現することが認められた。第2系統は特に毛嚢、嗅上皮および歯根表面上皮遺残に高い発現が認められた。第1系統でCreERtをtamoxifenにより胎生9.5日において一時的に活性化した結果、生後3日において頭蓋骨および四肢骨端軟骨に子孫細胞が認められた。さらに生後21日においては成長板軟骨および腱の一部に子孫細胞が認められた。これらの遺伝子改変マウスを用いた複合的なアプローチにより、骨および軟骨に存在するさまざま段階の幹細胞とその分化運命の決定機序を解明する。

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公開日: 2012-07-19  

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