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2011 年度 実績報告書

二階存在量化子をもつ計算体系

研究課題

研究課題/領域番号 21700013
研究機関京都大学

研究代表者

中澤 巧爾  京都大学, 情報学研究科, 助教 (80362581)

キーワードラムダ計算 / 型理論 / 多相型 / 型検査問題 / 型推論問題
研究概要

本研究ではラムダ計算の拡張体系について研究を行い、以下の成果を得た。
1.プログラムが二階量化子に関する型規則の情報を含み、関数の引数型を省略する形式であるドメインフリー形式において、多相型と関数型を含む型付ラムダ計算の型推論問題が決定不能であることを証明した。これは、既に決定不能であることが知られている型検査問題が同体系の型推論問題にチューリング還元可能であることを示すことによって証明した。また、同様のドメインフリー形式における、存在型・組型・継続型を含む型付ラムダ計算における型推論・型検査問題が、多相型・関数型を含む体系の型推論・型検査問題とチューリング還元可能性の意味で同値であることを証明した。この証明には、多相型、存在型を含む体系の間の相互の方向の継続渡し形式変換を利用している。型導出の情報なしで継続渡し形式が定義可能であるのはドメインフリー形式の特徴であり、この形式における体系の型検査・型推論問題についてはこの変換によってチューリング還元可能性の証明が可能であることを示す結果である。
2.ラムダ計算の拡張であるラムダ・ミュー計算に対するモデルとして、ストリーム・モデルを提案した。ストリーム・モデルはラムダ計算に対するラムダ・モデルの拡張となっており、ラムダ・ミュー計算がストリーム計算を表現しているという直観を反映したものになっている。さらに、ストリーム・モデルが、コンビナトリー代数のある拡張であ1る構造によって特徴づけられることを証明した。この拡張は、従来のコンビナトリー代数の関数適用を表す演算とS,K二つのコンビネータに加えて、ストリームに対する関数適用と、ストリームを操作する関数に対応する5つのコンビネータをi自加したものである、

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Type checking and typability in domain-free lambda calculi2011

    • 著者名/発表者名
      Koji Nakazawa, Makoto Tatsuta, Yukiyoshi Kameyama, and Hiroshi Nakano
    • 雑誌名

      Theoretical Computer Science

      巻: 412(44) ページ: 6193-6207

  • [学会発表] Continuations and classical logic : using continuations as a tool for classical logic2011

    • 著者名/発表者名
      Koji Nakazawa
    • 学会等名
      ACM SIGPLAN Continuation Workshop
    • 発表場所
      Tokyo
    • 年月日
      2011-09-24

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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