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2010 年度 実績報告書

ソフトウェア部品間のデータ授受関係解析に基づく部品接続誤りの自動検出

研究課題

研究課題/領域番号 21700030
研究機関大阪大学

研究代表者

石尾 隆  大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (60452413)

キーワードプログラムスライシング / データフロー解析 / 静的解析 / プログラム理解 / 開発環境 / Java
研究概要

本年度は,昨年度に開発したデータフロー解析のアルゴリズムを統合開発環境Eclipseに組み込み,実際のプログラム読解作業での有効性を評価する実験を行った.具体的な実施内容としては,まず,開発者がプログラムを編集しようとしたとき,開発者が移動させたカーソル位置に応じて,その周辺のデータフロー情報だけを自動的に抽出,可視化するツールを開発した,そして,開発したツールを本学の大学院生および企業のソフトウェア開発者に使用してもらい,ツールがある場合とない場合とで,ソフトウェアの正確な動作を調査する作業の差異を観測する実験を行った致その結果,一定時間内に調査可能なソースコードの量が,ツールによって増加することを確認した.本研究で開発したデータフロー解析手法は,従来,複雑であるとされてきたデータフロー解析を近似計算によって高速化したものであり,この実験の結果は、近似計算による正確さの低下が,実用上問題ないものであったことを示している.今後,厳密なデータフロー解析を必要とする分野を除くと,データフロー解析に基づく種々の解析手法について,本研究の成果を効果的に適用できるものと期待できる.
データフロー解析の異なる応用として,ソースコード閲覧ツールCageを試作した.このツールは,開発者が興味を持っているソースコードをキーワード検索で抽出し,得られたソースコード群に共通する制御フローやデータフロー情報を表形式で可視化するものである.このツールは企業の開発者に提供しており,実務において必要とされる情報の新しい提示方式として,有効性を確認した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 協調動作するオブジェクト群の変化に基づく実行履歴の自動分割2010

    • 著者名/発表者名
      渡邊結, 石尾隆, 井上克郎
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌

      巻: Vol.51, No.12 ページ: 2273-2286

    • 査読あり
  • [学会発表] Alightweight dataflow analysis to support source code reading2011

    • 著者名/発表者名
      石尾隆
    • 学会等名
      12th CREST Open Workshop
    • 発表場所
      ロンドン(イギリス)
    • 年月日
      2011-01-24
  • [学会発表] オブジェクト生成関係抽出ツールROBIN2010

    • 著者名/発表者名
      中野佑紀, 伊達浩典, 渡邊結, 石尾隆, 井上克郎
    • 学会等名
      第17回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ
    • 発表場所
      新潟県南魚沼郡
    • 年月日
      2010-11-18
  • [学会発表] コード片に共通した特性を自動抽出するソースコード閲覧ツールの試作2010

    • 著者名/発表者名
      石尾隆
    • 学会等名
      第170回ソフトウェア工学研究発表会
    • 発表場所
      大阪大学吹田キャンパス
    • 年月日
      2010-11-12

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公開日: 2012-07-19  

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