研究課題
ソフトウェアコンポーネントに対して入出力されるデータの性質や量およびその動作に関する情報を意味の観点から定義しておくことにより、実行時にそれらを監視・制御することを可能とする開発フレームワークと実行環境の開発について、本年度は、定義に用いる各言語の設計に着手するとともに、監視・制御を実現する手法の調査を継続して実施した。またその一部の実装を開始した。入出力データ定義用言語の設計については、プログラム内で実施される入出力命令で行われる明示的な入出力と、関数呼び出しなどを通して行われる間接的な入出力を対象に、入出力されるデータの値の種類(意味、単位、データ型)と性質(最大、最小、偏り)を指定できる定義言語を設計した。この中で、入出力されたデータの累積値についても条件をつけられるように考慮した。これにより、プログラム内で用いられるデータの性質が明確になり、想定外の入出力データによる誤作動や、プログラムミスによるバグを防止できる。動作定義用言語については、動作対象をまずは標準入出力とファイル入出力に限定し、入出力イベントの監視を行うよう設計を開始した。基本的な設計は完了し、詳細設計は次年度の課題である。また、各言語の表示編集用エディタの開発を開始したが、言語設計が長引いたため、次年度も引き続き開発を行う。実行環境の設計準備として、仮想マシンやサンドボックスを用いたプログラム監視について調査を行い、各言語や指定方法などの手法の確立を最優先とし、プログラムラッパーを用いたフレームワークとすることにした。
すべて 2010
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日本原子力学会「2011年春の年会」予稿集
巻: 428
Proceedings of 10th WSEAS International Conference on Applied Computer Science (ACS'10)
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New Trends in Software Methodologies, Tools and Techniques (SOMET 2010)
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