九州大学のシステムLSI研究センターを訪問し、福岡市で展開中および予定のセンサネットワークについて議論し、センサネットワークに求められる要件などの知見を得た。九州大学と福岡県を中心として行っている知的クラスタで展開している、発展途上国であるバングラディシュなどのBOP(Bottom of the Pyramid)へのネットワーク通信網の構築などに関して議論を行ったことで、発展途上国などへの応用展開などへの取りかかりができた。また、研究代表者が所属する研究室では、MEMSなどの研究を行っているが、MEMSデバイスによるセンサをもとにしたシステムによって、これまでにないセンシングデータの特徴が出るであろうことが分かった。 実際にセンシングするときの実データを得ることが重要であるため、センシングデータを様々な状況下で測定できるチップの設計を行った。具体的にはサンプリングの間隔、力などをセンスしホスト側へデータを送付するかどうかを決める閾値などである。このチップを用いることで、様々な仮定を設定した上での実データの取得を容易に行うことができる。なお、試作したプロセスはTSMCのCMOS0.18umプロセスである。このチップは専用回路であるが、設計した資産の一部はFPGAへ適用することができ、資産化(IP化)できる。 システムの測定のための環境整備を行った。擬似入力を可能とし、出力のチェックを可能とするLSIテスタ&マニュアルプローブシステムを構築し、サンプル回路にてその動作環境の確認を行った。この環境を用いることで、提案手法の効果の確認を容易に行うことができる。
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