• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

負荷分散に配慮した透過的な計算機間大規模高速並列入出力に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21700063
研究機関近畿大学

研究代表者

辻田 祐一  近畿大学, 工学部, 講師 (70360435)

キーワード並列入出力 / PCクラスタ / MPI / MPI-IO / Two-Phase I/O
研究概要

PCクラスタの利用拡大と共に、大規模なデータを効率良く扱う必要性が年々増してきているそのためにPVFS2等の無償の並列ファイルシステムが果たす役割は大きく、多方面で利用されている。PVFS2クライアントである並列計算プログラムからPVFS2への入出力要求は、PVFS2を構成するデータI/Oノード群にストライピングされることで性能向上を実現しているが、さらなる性能向上のためには、クライアント側の最適化も十分に検証する必要性がある。このためにドイツ気候計算センターとの共同研究により、PVFS2側とクライアント側の両方を同時にトレースできるソフトウェアの機能拡張を行った。その結果、クライアント側及びPVFS2側双方で、稀に非効率な処理が行われていることが分かった。そこで、使用しているMPI-IOライブラリであるROMIOが採用しているTwo-Phase I/Oと呼ばれる最適化手法の問題を特定し、最適化の検討を行った。まず、Two-Phase I/Oは、定められたアクセス単位毎にファイルI/Oとプロセス間データ通信を交互に行っているが、ファイルI/Oと直前のアクセス領域のデータ通信は独立でオーバーラップ可能であるため、マルチスレッド化によるパイプライン処理を行い、ファイルI/Oとデータ通信の効率的なオーバーラップを実現した。その結果、オリジナルのTwo-Phase I/Oに比べて、より少ないメモリ使用量で、より高い性能が発揮できることを実証した。さらに最適なメモリ量の割り当て方法に関する検討も行い、アクセスする総データ長やプロセス数に応じた最適なメモリ割り当て量の算出が行える支援機能の実装に向けた基礎検討も行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Tracing Performance of MPI-I/O with PVFS2 : A Case Study of Optimization2010

    • 著者名/発表者名
      Yuichi Tsujita
    • 雑誌名

      Parallel Computing : From Multicores and GPU's to Petascale (Post Proceedings of ParCo'09)

      巻: 19 ページ: 379-386

    • 査読あり
  • [雑誌論文] マルチスレッドによるTwo-Phase I/Oの高速化の検討2010

    • 著者名/発表者名
      六車英峰
    • 雑誌名

      情報処理学会研究報告(オンラインドキュメント)

      巻: 2010-HPC-127

  • [雑誌論文] パイプライン処理によるTwo-Phase I/Oの高速化2010

    • 著者名/発表者名
      六車英峰
    • 雑誌名

      第12回IEEE広島支部学生シンポジウム 論文集

      巻: (CD-ROM)

    • 査読あり
  • [学会発表] Tracing Temperature of Hard Disk Drives for Monitoring Status of PVFS22010

    • 著者名/発表者名
      Yuichi Tsujita
    • 学会等名
      International Supercomputing Conference 2010
    • 発表場所
      Congress Center Hamburg(ドイツ・ハンブルク)
    • 年月日
      2010-06-01

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi