研究課題
本研究では、携帯電話端末を用いたデジタルフォレンジック技術の実現を目指している。従来、個人の確認には身分証明書という物理媒体を用いていた。また、書面に同意する際には印鑑という物理媒体を用いて捺印していた。本研究では、公開鍵暗号によるデジタル署名を携帯電話の中で作成することにより、本人確認と同時に捺印と同等の効力を電子媒体に対して発揮できるようにすることを目的としている。平成21年度においては携帯電話内で公開鍵暗号によるデジタル署名を作成、検証するプログラムを呼び出すAPIの作成と公開を行った。また、公開鍵暗号による署名を連続して関連づけるヒステリシス署名を作成するプログラムのAPIも公開している。研究成果の公開は本プロジェクト専用のウェブサイトにて行った。専用のウェブサイトにてソースコードとAPIの説明文を公開しており、本研究に関連する論文も記している。なお、ウェブサイトには、本プロジェクトが科学研究費の助成を受けていることを明記している。本研究の意義および重要性を明確にするため、携帯電話を用いたデジタルフォレンジック技術として有用な手法の提案を行い、国際会議で発表した。研究の内1件はACMから、1件はIEEEから出版された論文に掲載されている。本研究の技術に興味を持った技術者にとって、発行された論文は本研究の有用性を理解するために役立ち、研究内容をより発展させて実装を行う際にウェブサイトに公開されたソースコードと説明文は大いに役立つものである。
すべて 2010 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)
Proceedings of The 4th lnternational Conference on Ubiquitous Information Management and Communication 1巻
ページ: 294-299
Proceedings of 2010 Second International Conference on Computer Engineering and Applications 2巻
ページ: 211-216
http://dfcp.u-lab.cs.teu.ac.jp/