研究概要 |
平成21年度は研究実施計画に示した以下の3点について研究を実施した. 1. 森林を構成する様々な樹種を自動生成するための、樹形データベースの構築 環境省が公表する植生調査に関するGISデータに含まれる191種の樹木について,樹形データベースの構築を行った。データベース作成のために,新たに樹形編集ツールおよび階層ベイズモデルに基づく分析手法を構築し,それぞれの樹木の自動生成を可能にした。本手法により日本に自生する代表的な樹種をその特徴に応じて自動生成することが実現できた。本手法について情報処理学会グラフィクスとCAD研究会第138回発表会において成果の発表を行った。 2. 3次元樹木形状を任意の複雑さ(頂点数)へと簡略化する手法の構築 多量の樹木を高速に表示するために、新たに高効率なビルボードを用いた樹木形状の簡略化および表示手法を構築した。本手法により個々に形の異なる約4万本の樹木を実時間表示することを可能とし、大規模森林表示の基礎技術を構築した。本手法について情報処理学会グラフィクスとCAD研究会第136回発表会において成果の発表を行った。 3. 植生区分に対応する樹種を任意の比率・密度で表示できるツールの実装 植生調査データおよび地形(標高)データを分析し、任意の樹種、自然度および地形に応じた樹木配置を自動的に行う手法を構築し、森林表示の前段階のシステムを実装した。
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