本年度は平成21年度に構築した可視化ファイル共有システムの発展を行った。 ・共有システムの構築 平成21年度に構築した4次元可視化共有サーバーの改良を進めた。共有サーバーの役割は、(1)スタート・ファイルの提供、(2)データリスト・ファイルの作成と提供、(3)一部の可視化データ・ファイルの作成と提供、(4)データ検索システム、(5)関連情報の提供、の5つであるが、特に(4)データ検索システムについては、初期的な実装しか出来ていなかったため今年度改良を進めた。 ・地球科学データ可視化データ・ファイルの作成 平成21年度に続けて、可視化データ・ファイルの拡充を進めた。可視化データ・ファイルの作成と提供には以下の2つの方法がある:(1)データを持っている研究者らが作成し、それら独自のデータベースから提供する、(2)申請者らがデータ提供を受けて作成し、4次元可視化共有サーバーから提供する。このうち、(2)の形は、データ提供者の負担が少ないため(1)の形の協力が得られないデータに関しては、(2)の形での参加を呼びかけた。 ・システムの利用とファイル作成のためのコミュニティ作り システムを発展させていくためには、ある一定数の利用者を必要としている。利用者があるとデータ提供も受けやすくなり、上記の(1)の形で可視化ファイルの作成から協力してくれる機関も増えていくと期待できる。そのために、配布物を作成し、また、学会などで発表および展示を行い、研究者に対して地球科学データの4次元可視化データの利用の普及を行った。
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