研究概要 |
本年度の当初実施計画は,「通信網を利用したデータの送受信が可能な車載センサシステムの構築」「効率的な運転支援情報の送受信方法の検討およびシステムの構築」,加えて「運転支援データベースシステムの構築」の一部を行うことであった. この当初計画に対し以下の3点の検討を行った. 1. 事故情報を認識するための車載センサ(GPS, CCDカメラの仕様検討),データ通信手順(複数の通信アダプタを用いたTCP/IPによるデータ通信方法の検討),蓄積すべきデータおよびデータ構造(データベース上のテーブル定義)の検討 2. 事故情報認識後の,当事車両からの事故情報送信,近隣車両における事故情報受信方式の検討 3. 運転支援データベースの検討(事故情報の保存,事故情報送受信の管理,事故発生頻発地点蓄積に関する,各種データベース上のテーブルの検討) 加えて,これら検討を行った自動車運転支援システムに関し,Microsoft C#言語による車載器,データ蓄積システムの実装,Microsoft Communication Foundationフレームワークを活用したTCP/IPによるデータ通信システムの実装,Microsoft SQL Serverによるデータベースの構築を行い,実動作するシステムの構築を行った.構築システムに対して実験を行った結果,事故情報の認識後,当事車両が自動車運転支援システムへ事故情報を送信,近隣車両がその情報を受信し,事故情報の共有が可能であることを確認した. 次年度に構築予定の画像処理技術を用いた事故判定システムと連携させることを考慮したシステム設計を行っているため,本年度の研究成果は次年度に継続可能な有用なものであるといえる.
|