研究概要 |
本年度の当初実施計画は,「事故状況を分析する画像処理システムを車載のデータ計算機,研究機関内の処理用サーバへ導入」「GPUを用いた並列計算環境を導入した迅速な事故状況の分析」,加えて「運転支援情報を蓄積するデータベースを構築」を行うことであった. この当初計画に対し以下の3点を実施した. 1.事故情報を認識するための車載センサ(GPS,CCDカメラ),データ通信手順(複数の通信アダプタを用いたTCP/IPによるデータ通信),データベースを組み合わせたシステムの構築 2.効率的な画像処理を行うための並列計算環境の検討および構築 3.運転支援データベースの構築(事故情報の保存,事故情報送受信の管理,事故発生頻発地点蓄積に関する,各種データベース上のテーブル定義) 上記の計画の実施に際して,昨年度から継続し,Microsoft C#言語による車載器,データ蓄積システムの実装,Microsoft Communication Foundationフレームワークを活用したTCP/IPによるデータ通信システムの実装,Microsoft SQL Serverによるデータベースの構築を行い,実動作するシステムの構築を行った.また,GPUを用いた並列計算環境として,nVidia社が提供するCUDAフレームワークを活用したシステムを構築し,GPUによる高速な画像処理演算環境を構築した.また,データベースの構築には,今後の研究の発展を考慮し,近年活用シーンの増大が顕著であるクラウドシステム上に環境を構築し,システムのスケールアップへの対応が可能となった.
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