研究概要 |
本研究の目的は,計算機の操作履歴や過去に参照したファイルやメール,Webページを仕事という単位でその重要度や参照の周期性に応じて分類し,ユーザに提示することで,ユーザの仕事の引き継ぎを支援するツールを開発することである.今年度の成果として,以下がある. 1.「仕事」の定義とそれに基づくイベントモデルの相互変換 仕事の引き継ぎの際に重要な「周期的に発生する仕事」の定義と通常我々が利用しているカレンダシステム上の予定との差を明確にした.その上で,カレンダ上で仕事の引き継ぎに必要な情報を管理するシステムを設計し一部実装した. 2.計算機の操作情報取得の効率化 これまで研究開発してきた仕事の途中状態を保存復元するデスクトップブックマークを改良した.具体的には.OS依存部分の抽出と一般化,データ処理の高速化,通信速度の向上を実現した,実現について評価を行った.今後対外に発表する予定である. 3.メーリングリストシステムの実装と運用評価 前年度提案し実装した他のサービスと連携を考慮したメーリングリスト管理システムを運用し,仕事におけるメールの位置付けを調査した.調査の視点として,職場での役職,年代によって電子メールからWebシステム利用への移行度合がどう違うかを取り上げた.また,中小企業においてメールシステムとグループウェアが果たす役割を調査した.
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