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2011 年度 実績報告書

可搬性の高い聴覚ディスプレイシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21700140
研究機関秋田県立大学

研究代表者

渡辺 貫治  秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (20452998)

キーワードバーチャルリアリティ / 空間音響 / 頭部伝達関数 / 聴覚ディスプレイ / GPGPU
研究概要

本研究では,音響バーチャルリアリティを実現するために,仮想的な音源を使用者に提示する聴覚ディスプレイシステムを,計算性能に比較的制限がある携帯機器において実装することを目的としている.従来のほとんどのシステムは,高性能な計算機や専用のDSPを用いて実装されているが,携帯機器の性能が比較的低いことや消費電力を考慮して,聴覚の性質に基づく計算量の低減及び汎用のプロセッサを用いた実装について検討を行ってきた.
前年度において,音源から鼓膜面までの音の伝搬特性である頭部伝達関数を,任意の音源信号に畳み込むことで仮想音源を実現するために,一般の個人用計算機(以下PC)に用いられる描画用のプロセッサであるGPU (graphics processing unit)を用いて実装した.さらに,仮想音源の移動も再現するため,任意の音源方向の頭部伝達関数を補間によって算出する処理も実装した.当該年度では,GPU上で並列処理を行う際,並列化された各処理の管理をGPUのアーキテクチャに合わせた実装をすることで,より高速に処理を行うことを可能とした.具体的には,前年度では7音源まで同時処理可能であったシステムが,22音源まで制御可能であることを示した。また,開発したシステムをノート型PCに移植し動作可能であることも示した。したがって,当初の目的である,可搬性のある聴覚ディスプレイシステムを実現することができたといえる.以上のシステムは,学会等で外部発表をするとともに,秋田県立大学でのオープンキャンパスや日本音響学会聴覚研究会において,デモンストレーションをすることで,本研究の成果を一般にも公開した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Influence of flattening contralateral head-related transfer functions upon sound localization performance2011

    • 著者名/発表者名
      Kanji Watanabe, Ryosuke Kodama, Sojun Sato, Shouichi Takane, Koji Abe
    • 雑誌名

      Acoust.Sci.& Tech.

      巻: 32 ページ: 121-124

    • 査読あり
  • [学会発表] GPGPUに基づく複数音源を同時提示可能な聴覚ディスプレイシステムの性能評価2011

    • 著者名/発表者名
      渡邉貫治, 及川祐亮, 高根昭一, 佐藤宗純, 安倍幸治
    • 学会等名
      日本音響学会聴覚研究会
    • 発表場所
      富山県牛岳温泉リゾート
    • 年月日
      2011-10-01
  • [学会発表] 聴覚ディスプレイシステムにおけるGPGPUによる畳み込み処理の並列化とその効果2011

    • 著者名/発表者名
      及川祐亮, 渡邉貫治, 高根昭一, 佐藤宗純, 安倍幸治
    • 学会等名
      日本音響学会
    • 発表場所
      島根大学
    • 年月日
      2011-09-20
  • [学会発表] GPGPUに基づく聴覚ディスプレイシステムにおける音像制御処理の並列化に関する検討2011

    • 著者名/発表者名
      及川祐亮, 渡邉貫治, 高根昭一, 佐藤宗純, 安倍幸治
    • 学会等名
      情報科学技術フォーラム
    • 発表場所
      函館大学
    • 年月日
      2011-09-08
  • [学会発表] GPGPUに基づく聴覚ディスプレイシステムにおける畳み込みの並列化の実装と性能評価2011

    • 著者名/発表者名
      及川祐亮, 渡邉貫治, 高根昭一, 佐藤宗純, 安倍幸治
    • 学会等名
      電気関係学会東北支部連合大会
    • 発表場所
      東北学院大学
    • 年月日
      2011-08-26

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公開日: 2013-06-26  

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