研究概要 |
本研究は,創造行為を伴う遊びにおいて楽しさを生成するデザインメソッドを精緻化し,子供を対象とした創造学習支援システムを開発することを目的とする.精緻化の対象となるデザインメソッドとは,研究代表者が博士研究において取り組んだ研究成果であり,評価実験を通じて妥当性が認められたメソッドである.本メソッドを精緻化することで,幼児・少年期の子供が音楽・絵画などの創造行為について楽しみながら学習し,教育者の創造学習支援を効果的に行うことができると考える.平成22年度は,デザインメソッド精緻化のために以下を行った. 1.仮説の検証 ワークショップコレクション2010にて,ユーザが撮影した任意の画像をぬりえに利用することのできるアプリケーション"The World is Canvas"を用いてワークショップを行った.ワークショップにて得られた111名のユーザデータをもとに,仮説の検証を行った結果,本アプリケーションで採用したアプローチの有効性が認められた. 2.仮説に基づく子供のための創造学習支援システムのアップデート ワークショップコレクションでのユーザ評価に基づいて,The World is Canvasのモバイルアプリケーションおよびテーブルトップアプリケーションのアップデートを行った. 3.国際会議での成果発表 Create 10, IDC2010にて口頭発表を行った. 4.カンファレンスペーパー,ジャーナルの執筆 現在,2本のカンファレンスペーパー(Creativity & Cognition 2010, Desire 2011),1本の学術論文(情報処理学会論文誌)を投稿し,査読中である.
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