研究概要 |
本年度は、インターネット空間の大規模データとして、Spinn3r Blog Datasetが提供する4,400万件のブログデータ(142GB)、Livedoorが提供するソーシャルブックマークのクリップデータ157万件、モバイルSNSサイトにおける紹介データ・行動データ、Twitterの大規模データを収集した。また、それぞれのデータの基礎的検討を行った。 また、影響伝播モデルの線形代数表現による拡張を行った。具体的には、影響伝播モデルを再帰構造行列と重み行列のシューア積で表すことにより、影響伝播モデルの理論的背景の解明を行った。その結果、汎用的な統計解析ソフトウェアによって効率良く影響伝播モデルの計算が行えるようになった。また、計算量の見積も行い、大規模データにも適用できることを示した。この成果は「第17回Webインテリジェンスとインタラクション研究会」にて口頭発表を行った。 また、グラフィックカード用のGPUを用いた超並列計算アプローチの導入に関する検討も行った。 モバイルSNSにおける紹介データ・行動データを用いた分析を別々の切り口からまとめた研究成果については、「International AAAI Conference on Weblogs and Social Media」および「Informs Marketing Science Conference」という2つの国際会議に投稿して採録された。来年度の5月および6月に口頭発表を行う予定である。
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