研究課題
本年度は、1、定量的区間系列からのパターン発見技術の開発、2.動的クラフからの特徴的パターン発見技術の開発、及び3.内部及び外部重み付きグラフデータベースからの関連パターン発見技術の高機能化を行った。1.に関しては、事象の区間長と時間差といった定量的情報に加え、事象が観測されない(出現しない)という否定的情報を含む、正負定量的区間パターンを提案すると共に、その効率的な導出手法の開発を行った。加えて、開発した手法を、定量的区間系列を象とした分類問題へと適用することで、その有効性を評価した。2.に関しては、動的グラフ(グラフ系列)からの特徴的パターンとして、粒度の異なる3種の変化パターンを定義すると共に、それらの効率的な列挙手法の開発を行った。また、(1)パターンの構造の類似性及び説明範囲に着目したパターン選択技術の開発、及び(2)パターン集合の構造化(ネットワーク化)技術を新たに開発することで、(従来手法で用いられる)頻度とは異なる基準による特徴的なパターンの絞込み及びパターンのランキングを実現した。3.に関しては、より特徴的なパターン集合のみを抽出するため、飽和性(パターンの大きさに関する極大性)を満たすパターン集合のみを発見するアルゴリズムを開発した。加えて、より柔軟なパターン発見の実現を目指し、(1)内部重みに関する評価基準、及び(2)内部と外部重みに関する評価の統合基準のそれぞれに関し、複数の基準を新たに提案した。またこれら複数の基準に対し、上界値を利用した統一的な枠組みでのパターン列挙手法を開発した。
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人工知能学会論文誌
巻: Vol.26, No.1 ページ: 284-296
情報処理学会論文誌:データベース
巻: Vol.3, No.2 ページ: 1-12