研究概要 |
今年度は3年計画の初年度なので、今後の基礎となる手法の確立に力を注いだ。具体的には、位置情報を捨てた局所特徴集合のカーネル主成分分析を基にした向きの変化に強い認識法,さらには得られたカーネル主成分空間の各軸への射影長を2値化した特徴量の局所的な相関を用いた認識法を提案し、対象識別やシーンカテゴリ識別において有効性を示した。また、大局的な文脈情報を用いた認識法の研究も行い、対象検出問題においてその有効性を示した。さらに、対象カテゴリ認識問題において、局所特徴に基づく方法と大局特徴に基づく認識法をベイズの枠組みで統合した。Caltechが提供している101種類の対象カテゴリを含むデータベースを用いた実験により、局所特徴もしくは大局特徴だけを用いるよりも精度が向上することが確認できた。これらの研究により局所特徴と大局特徴の認識法および簡易な統合法を実現できた。
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