研究概要 |
多数台のカメラにより復元した対象人物の3次元形状を事前に用意された人体の3次元モデルヘフィッティングすることで,関節角度などの詳細な動作を推定できる.しかし,人体形状には個体差があるため,対象人物と人体モデルの形状が一致していなければ,その動作の推定結果に誤差が生じてしまう.本研究では,標準人体モデルと数個の形状パラメータからなる統計的形状モデルを導入して,人体モデルに個体適応性を付与することにより,この問題の解決を図り,複数の対象人物の人体形状と動作を精度良く推定するマーカレスモーションキャプチャを開発することを目的とする.本年度は統計的形状モデルを構築した.具体的にはまず,産業技術総合研究所デジタルヒューマン研究センターの「AIST/HQL人体寸法・形状データベース2003」の人体データに対して,3D Thin-Plate Splineを適用して人体データを他の人体データへと非剛体位置合わせを行った.次に,位置合わせ済みの人体データに対して主成分分析を適用して,統計的形状モデルを構築した。構築した統計的形状モデルの形状パラメータを変更することで,異なる人体形状を表現できることを確認した.
|