• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

静脈認証の脆弱性の指摘と動的要素を付加した静脈認証の提案

研究課題

研究課題/領域番号 21700201
研究機関首都大学東京

研究代表者

西内 信之  首都大学東京, システムデザイン研究科, 准教授 (70301588)

キーワード生体認証 / 静脈認証 / 脆弱性 / 行動的特徴 / 身体的特徴
研究概要

本研究では、従来から用いられている静脈認証での"なりすまし"の可能性、認証システムとしての脆弱性を指摘し、さらに、なりすまし耐性を有する新しいバイオメトリック認証として、人間の動的要素を付加した静脈認証を提案することを目的としている。動的要素を付加することによりなりすまし耐性を有し、連続的な二次元画像情報から、三次元の形状情報を再構築することで更にセキュリティが向上すると考えられる。本研究の目的を達成するために明らかにする課題は、(Step1)静脈パターン画像取得のための実験装置構築と基本アルゴリズムの作成、(Step2)静脈認証におけるなりすまし検証実験、(Step3)動的要素を加味した照合のアルゴリズムについての検討、の三つである。これら三つの課題を、研究計画に従い遂行している。本年度は(Step2)および(Step3)の基本部分を検証した。
人間の静脈パターンは体の内部にあるもので、この情報を盗み出して正規ユーザになりすますことは、一般的に困難とされている。これまでに静脈認証において、なりすましが成功したという報告はないものの、従来の研究において静脈認証の脆弱性を指摘するものがあった。本年度は、従来の研究を参考にしながら様々な物質の偽指を作成し、検証実験を行った。この実験では、登録静脈パターン画像は何らかの方法(フィッシングやスキミングなど)で得られたものと仮定して偽指の作成を行っている。また、この実験では、平成21年度に構築した実験装置・基本アルゴリズムを用いている。この検証実験を通して、前述の条件であれば、認証システムのしきい値の設定によって偽指がシステムを突破してしまうことが確認された。さらに本年度は、以上の研究内容と、動的な要素を静脈認証に付加する認証法の展開として、これまでの生体認証に動的な要素を付加する方法を体系化したものを、国際学会で発表し、論文にまとめた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Biometric verification using the motion of fingers-A combination of physical and behavioural biometrics-2010

    • 著者名/発表者名
      N.Nishiuchi, S.Komatsu, K.Yamanaka
    • 雑誌名

      International Journal of Biometrics

      巻: 2 ページ: 222-235

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Combining dynamic data with physical biometric verification counteract spoofing2010

    • 著者名/発表者名
      N.Nishiuchi
    • 雑誌名

      Journal of Medical Informatics & Technologies

      巻: 15 ページ: 11-18

    • 査読あり
  • [学会発表] COMBINING DYNAMIC DATA WITH PHYSICAL BIOMETRIC VERIFICATION TO AVOID SPOOFING2010

    • 著者名/発表者名
      西内信之
    • 学会等名
      2010 International conference Medical Informatics and Technologies
    • 発表場所
      ポーランド
    • 年月日
      20101000

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi