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2010 年度 実績報告書

多指ハンド制御のための空間分解能が可変な分布触覚センサとその決定方法

研究課題

研究課題/領域番号 21700217
研究機関兵庫県立工業技術センター

研究代表者

中本 裕之  兵庫県立工業技術センター, 情報技術部, 主任研究員 (30470256)

キーワード知能ロボティックス / 触覚センサ / ロボットハンド
研究概要

4関節3自由度の指を4本と4関節4自由度の指を1本備えた5本指ロボットハンドに対して適切な時間で触覚フィードバックを実現するため、タスクに応じて分布型触覚センサの空間分解能と計測周期を動的に変えられるシステムを実現した。この触覚センサは、感圧導電性ゴムの抵抗値変化を計測原理としており、電極の設計次第で多数の計測点をもつ高分解能の分布型触覚センサを構成できる。本研究では、1本の指の3部位に対して合計524点の計測点をもつ分布型触覚センサを設計、製作した。さらに、分布型触覚センサの計測の可能なセンサ計測制御回路を設計、製作し、各部位のセンサに1台の回路を対応させた。このセンサ計測制御回路は、分布型触覚センサの計測原理を利用して感圧導電性ゴムの合成抵抗値を計測できるよう、SPDT(Single Pole Double Throw)スイッチを用いて複数の計測ラインを1本として切り替えられる機能をもつ。この機能により、分布型触覚センサを任意に分割して計測できるようになり空間分解能が可変となった。
ロボットハンドのタスクをドアの開閉動作として、提案する分布型触覚センサシステムの有効性を検証した。その結果、分布型触覚センサの計測結果をフィードバックし接触位置を認識させることで、各指の把持力を調整し、確実なドアノブ操作を実現することを確認した。計測領域を予測する機能を付加することで、把持から操作への切り替えの速いドアノブ操作を実現することも確認した。
本研究の結果から、空間分解能を可変とすることで、ロボットハンドのドアノブ操作中に接触に関する情報を高速にフィードバックでき、そのことがロボットハンドの制御に有効であることが示された。今後、システムとして拡張を進め、器用なロボットハンドを実現する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] トルクリミット機構を有する多指多関節ユニバーサルロボットハンドシステムの開発

    • 著者名/発表者名
      福井航, 小林太, 小島史男, 中本裕之, ほか4名
    • 雑誌名

      日本AEM学会誌

      巻: (採録決定済)

    • 査読あり
  • [学会発表] Grasping Force Control using Force Sensor and Tactile Sensor for Inspection Support Robot2011

    • 著者名/発表者名
      Wataru Fukui, Hiroyuki Nakamoto, ほか
    • 学会等名
      16th International Workshop on Electromagnetic Nondestructive Evaluation
    • 発表場所
      IC&SR Auditorium(チェンナイ市、インド)
    • 年月日
      2011-03-12
  • [学会発表] Multi-Contact Recognition with Genetic Algorithm for Universal Robot Hand2010

    • 著者名/発表者名
      Wataru Fukui, Hiroyuki Nakamoto, ほか
    • 学会等名
      Joint 5th International Conference on Soft Computing and Intelligent Systems and 10th International Symposium on Advanced Intelligent Systems
    • 発表場所
      岡山コンベンションセンター(岡山県)
    • 年月日
      2010-12-11

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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