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2010 年度 実績報告書

末梢神経障害患者転倒抑制のための神経刺激遅延歩行モデリングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21700226
研究機関東京理科大学

研究代表者

竹村 裕  東京理科大学, 理工学部, 講師 (60408713)

キーワード生体計測 / 高齢者 / 転倒 / 歩行解析 / 触覚鈍化
研究概要

本研究では,足からの触覚刺激と歩行動作との関係に着目し,触覚刺激の遅延が歩行動作に及ぼす影響を明らかにし,転倒予防の指針となる新たな知見を探ることを目指している.本年度の主な目的は,前年度に作成した神経遅延歩行モデルと計測した足底冷却時不整地歩行データを用いて,シミュレーションにより,触覚刺激の遅延と歩行動作の変動との関連性を探ることである.さらに,足底振動刺激により歩行の改善の可能性を探ることであった.具体的には以下のように実施した.
1.触覚刺激の遅延とバランス制御・歩行動作への影響解明:前年度に作成した神経遅延モデルをもとに,シミュレーションにより遅延とバランス制御のバラツキの関係を調べた.また,健常若年者を用いて足底冷却による触覚遅延状態時での整地・不整地歩行計測を実施した.健常若年者のパラメータを用いた触覚遅延バランス制御のシミュレーションにより,健常若年者に遅延を与えることにより高齢者の動作特徴が出現することが明らかになった.また,歩行計測により健常若年者の冷却による触覚鈍化歩行と高齢者の歩行特徴が良く一致することも明らかになった.このことにより,歩行動作における触覚刺激遅延が,高齢者の歩行特徴や転倒リスクを示す大きな要因であるという新たな知見を得た.
2.振動刺激による足底触覚感度改善:閾値以下の入力信号に適度の微弱ノイズを印可することによって,信号の検出力が増強されるという確率共振を生体工学に応用して足底触覚感度の向上を試みた.実際にピエゾアクチュエータを用いた振動体を作成し,足根幹に微小振動刺激を与えることにより,足底の触覚感度が向上することを被験者実験により明らかにした.これにより,触覚感度の向上が可能な振動刺激により歩行動作の改善,転倒リスク減少の可能性が示唆された.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Influence of Plantar Insensitive for Human Gait in Even and Uneven Terrain2010

    • 著者名/発表者名
      Shinichiro Suzuki
    • 雑誌名

      Proceedings of 1st International Conference on Applied Bionics and Biomechanics

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Feature Point Extraction and Tracking from Plantar Image for Plantar Skin Deformation Measurement2010

    • 著者名/発表者名
      Akira Chaki
    • 雑誌名

      Proceedings of 1st International Conference on Applied Bionics and Biomechanics

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Influence of Plantar Insensitive for Human Gait in Regular and Irregular Terrain2010

    • 著者名/発表者名
      Shinichiro Suzuki
    • 雑誌名

      Proceedings of 6th World Congress of Biomechanics

      ページ: 107-110

    • 査読あり
  • [学会発表] 足底触覚変化が不整地歩行時の歩行速度・歩幅・歩隔に及ぼす影響2010

    • 著者名/発表者名
      鈴木信一郎
    • 学会等名
      第31回バイオメカニズム学術講演会
    • 発表場所
      静岡大学浜松キャンパス(静岡県)
    • 年月日
      2010-11-07
  • [学会発表] 不安定歩行早期発見を目的とした足裏皮膚変形測定装置の開発2010

    • 著者名/発表者名
      茶木亮
    • 学会等名
      第31回バイオメカニズム学術講演会
    • 発表場所
      静岡大学浜松キャンパス(静岡県)
    • 年月日
      2010-11-06

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公開日: 2012-07-19  

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