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2010 年度 実績報告書

クォータニオンニューラルネットワークによる色彩情報処理システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 21700259
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

礒川 悌次郎  兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70336832)

キーワードクォータニオン / ニューラルネットワーク / 連想記憶 / 可換クォータニオン / シナジェティックコンピュータ / 複素ニューラルネットワーク
研究概要

H22年度においては,可換クォータニオンに基づく連想記憶システムの構築を行うとともに,連想記憶の一つであるシナジェティックコンピュータ(以下SC)について,その複素数値化ならびにクォータニオンへの拡張を行った.
まず,前者についてであるが,これまでに本研究申請者が研究を展開してきた相互結合型QNNによる連想記憶システムにおける問題点の一つとして,クォータニオンにおける積演算の非可換性,すなわちクォータニオン同士の積の順序により得られる結果が異なる,ということが挙げられる.これに対して可換なクォータニオン体系が研究されている.QNNを画像処理応用に供するためには,クォータニオンの演算を容易化することが重要であると考えられる.可換クォータニオンを基にした連想記憶(以下CQNN)として,本研究申請者は二種類のCQNNを提案した.一つは各素子の状態が2つの位相情報と1つの振幅情報により表現されるものであり,もう一つは可換クォータニオンの持つ性質である2つの複素数の重ね合わせで素子状態を表現する.これらのネットワークにおける安定条件をそれぞれ導出した.後者のSCによる連想記憶システムにおいては,システムの各要素の挙動が隷属原理により支配されており,それらによるマクロな挙動は秩序パラメータと呼ばれる実変数により表される.これらのシステムでは全てのパラメータは実数で表現されているが,位相・振幅情報や色彩情報を自然に表現することが困難である.そこで,まずSCの各パラメータを複素数で表現するとともにパラメータ更新則を全て定義し直すことにより,SCを複素数値化した.この複素SCにおけるノイズ耐性や安定性について,実画像を記銘,想起させる実験を行うことにより評価し,その結果,複素SCは実SCよりも高い想起性能を持つことを明らかにした.現在,同様にして構成したクォータニオンに基づくSCについて,カラー画像を記銘することによりその性能評価を行っている段階である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] An Analysis on Image Recognition in Complex-valued Synergetic Computers2010

    • 著者名/発表者名
      Masaaki Kimura
    • 学会等名
      Joint 5th Conference on Soft Computing and Intelligent Systems and 11th International Symposium on Advanced Intelligent Systems (SCIS & ISIS 2010)
    • 発表場所
      岡山コンベンションセンター(岡山県岡山市)
    • 年月日
      2010-12-11
  • [学会発表] 複素シナジェティックコンピュータによるパターン認識2010

    • 著者名/発表者名
      木村允謙
    • 学会等名
      計測自動制御学会システム・情報部門学術講演会
    • 発表場所
      キャンパスプラザ京都(京都府京都市)
    • 年月日
      2010-11-25
  • [学会発表] Commutative Quaternion and Multistate Hopfield Neural Networks2010

    • 著者名/発表者名
      Teijiro Isokawa
    • 学会等名
      IEEE World Congress on Computational Intelligence (WCCI2010)
    • 発表場所
      Centre de Convencions Internacional de Barcelona(スペイン・バルセロナ)
    • 年月日
      2010-07-22

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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