研究概要 |
本研究の目的は,プレプリントサーバarXivの学術情報メディアとしての位置づけを,歴史的および実証的に調査することを通して,学術情報流通における紙から電子媒体への変化の意味を明らかにすることである。arXivおよびSPIRES-HEPに1969年から2007年に登録された全プレプリント約73万件を対象に,両データベースにおけるプレプリントの1)登録数,2)学術雑誌掲載率および掲載先学術雑誌,3)即時性を調査した。その結果,arXiv以後に見られる顕著な変化として,学術雑誌掲載率の上昇,刊行前論文の登録率の上昇と刊行後論文の登録率の低下が挙げられることがわかった。
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