研究課題
平成22(2010)年度は、国内外での潮流となりつつある「MLA(博物館・図書館・文書館)連携」の動向も意識しつつ、研究成果の発信に努めた。まず、昨年度の訪問調査(米国連邦政府およびアリゾナ州)に基づく成果について学会発表(日本アーカイブズ学会、記録管理学会)を行い、「電子化が進行する中での政府情報の保存・アクセス、およびその下での図書館・文書館等の連携をめぐる現状と課題」について論じた。ただ、いずれも年度内の原著論文上梓につなげることはできなかった。一方、公文書管理法制定、国立国会図書館のウェブ・アーカイブ強化(公的機関のウェブサイトが対象)など制度・実践面での変化が激しい日本の状況について分析や国際比較を進め、国際会議論文・発表などの形で国を超えた成果発信を試みた。さらに、2度の招待講演を通じ、MLA連携・情報リテラシー教育などより広い文脈に結びつけて「政府情報アクセス」の意義と課題を論じる機会を得た。こうした形で成果発信を実行できた一方、国際図書館連盟(IFLA)の年次大会への参加を見送ったほか、当初予定していた各国・各地域での実地調査を行えなかったのが反省点としてある。本研究の最終年度となる平成23(2011)年度は、前年度に積み残した点を挽回しつつ、日本と北米の状況をもとに国際比較を進め、技術や制度が変化する中での「政府情報の保存・アクセス」の意義と課題、また「保存・アクセス」をめぐるモデルを提示できるように努めたい。
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明治大学司書・司書教諭課程年報
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International Federation of Library Associations and Institutions, Government Information and Official Publications Section (GIOPS) Newsletter
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http://researchmap.jp/T_Koga_Govinfo/