研究概要 |
(1)三次元物体認知において,手を用いて物体を回転させその景観の変化を観察することにより,手を回転しやすい方向(右ネジの方向)で物体認識成績が促進することが示された.(2)正立方向と異なる景観から日常的な物体を認識するときには,手で動かせる物体の場合は水平軸回転において右ネジの方向に回転された景観で左ネジの方向より早く認識が行われたことから,手を用いて回転させる運動シミュレーションによって認識が行われていることが示唆された.以上の結果は,手の生体力学的制約および物体に対する行為可能性が物体認知に与える影響を実験的に示した初めての知見と言える.
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