本研究課題においては衝動性という心理行動的現象を、脳領域間の情報伝達を担うドーパミンの機能、およびこれを調節する遺伝子の塩基配列の個人差(遺伝子多型:genepolymorphism)に着目して、衝動的行動の制御メカニズムの詳細を解明することを目的とした。研究の結果、衝動的行動の制御のプロセスがCOMT{Catechol-O-methyl transferase(val/met)}遺伝子多型性によって調整されている可能性が示されるとともに、これらの現象は主に右側島,前部帯状回の機能に起因することが明らかとされた。
|