音声学習臨界期の神経基盤の解明～鳴禽類と小型霊長類の比較から

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21700294
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 認知科学
• 研究機関: 慶應義塾大学
• 研究代表者: 加藤 真樹 慶應義塾大学, 社会学研究科, 助教 (80345016)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• キーワード: 音声学習臨界期 / ジュウシマツ / コモンマーモセット / 神経科学 / CaMキナーゼ

研究概要

ジュウシマツのヒナを歌刺激から隔離して飼育することで通常よりも歌学習臨界期を延長させることができた。ジュウシマツcDNA マイクロアレイを用いて隔離飼育個体と通常発達個体の遺伝子発現比較を行ったところ、異なる発現パターンを示す遺伝子を同定することができた。ジュウシマツの歌制御神経核で特異的な発現パターンをしめす可塑性関連遺伝子はコモンマーモセットの大脳においても領域特異的な発現パターンを示していた。

研究成果

• [雑誌論文] Molecular characterization of the song control nucleus HVC in Bengalese finch brain (2010)
  • 著者名/発表者名: Kato, M., Okanoya, K.
  • 雑誌名: Brain Research 1360 ページ: 56-76
  • 査読あり
• [雑誌論文] The integration of comparative cognitive science and genomics (2010)
  • 著者名/発表者名: Kato, M., Okanoya, K.
  • 雑誌名: The Japanese Journal of Animal Psychology 60 ページ: 9-17
  • 査読あり
• [雑誌論文] Song memory in female birds : neuronal activation suggests phonological coding (2010)
  • 著者名/発表者名: Kato, Y., Kato. M., Hasegawa, T., Okanoya, K.
  • 雑誌名: Neuroreport 21 ページ: 404-409
  • 査読あり
• [学会発表] コモンマーモセット脳における言語関連遺伝子の発現解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 加藤真樹、渡辺茂、入來篤史、岡ノ谷一夫
  • 学会等名: 第33回日本神経科学大会(Neuro2010)
  • 発表場所: 神戸国際展示場
  • 年月日: 2010-09-04
• [学会発表] コモンマーモセット脳における言語関連遺伝子の発現解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 加藤真樹、渡辺茂、岡ノ谷一夫
  • 学会等名: 第6回慶應義塾先端科学技術シンポジウム/第4回人間知性研究センターシンポジウム「こころを生み出す神経基盤の解明」
  • 発表場所: 慶應義塾大学
  • 年月日: 2010-01-26
• [学会発表] Gene Expression changes during song development in the Songbird Brain (2009)
  • 著者名/発表者名: Kato, M., Okanoya, K.
  • 学会等名: 39th Annual Meeting of Society for Neuroscience (Neuroscience 2009)
  • 発表場所: USA, Cicago
  • 年月日: 2009-10-04
• [図書] 生体の科学61(言語起源研究のためのモデル動物:ジュウシマツ) (2010)
  • 著者名/発表者名: 西川淳、高橋美樹、加藤真樹、岡ノ谷一夫
  • 総ページ数: 30-40
  • 出版者: 医学書院
• [備考] ホームページ等