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2009 年度 実績報告書

平均ベクトル間の保守的な多変量多重比較法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21700311
研究機関東京理科大学

研究代表者

西山 貴弘  東京理科大学, 理学部, 助教 (30516472)

キーワード統計数学 / 同時信頼区間 / 多重比較 / 漸近展開
研究概要

本研究では,平均ベクトルに関する多変量多重比較法についての研究を行う.現在の統計的手法の多くは母集団分布に正規分布を仮定しているが、現実のデータ解析の場では物データが正規分布に従っていないことは少なくない.そこで本年度は,母集団が多変量正規母集団を拡張した分布である楕円分布に従うと仮定した場合の、平均ベクトルの成分間に対する多重比較法に関する研究を行った.この問題は,例えば繰り返し測定データの解析の際に考えられるものであり,特に平均ベクトルの成分間の対比較,対照比較についての同時信頼区間の構成についての研究を行い,以下の研究成果を得た.実際に構成した同時信頼区間の値を求めるためには,HotellingのT^2型最大値統計量の上側%点の値が必要となるが,この統計量の分布は非常に複雑であり,多変量正規分布の下でも正確な値を求めることは困難である.そのため,上側%点の近似を考え,その値を用いることによって近似同時信頼区間を構成する必要がある.本研究では,ボンフェロニの不等式と漸近展開を利用することにより,統計量の上側%点の漸近展開近似を与えた.また,導出した近似値の近似制精度をモンテカルロシミュレーションにより数値的に評価した.これらの結果は,2009年9月に同志社大学で行われた統計関連学会連合大会や,2010年3月に大阪大学で行われた科研費シンポジウム「研究開発における多重決定方式の活用」において口頭発表し,現在投稿準備中である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Approximation to the upper percentiles of the statistic for pairwise comparison among components of mean vector in elliptical distributions2010

    • 著者名/発表者名
      Sho Takahashi, Takahiro Nishi-yama, Takashi Seo
    • 雑誌名

      Technical Report, Statistical Research Group, Hiroshima University 10-6

  • [学会発表] 楕円母集団における平均ベクトルの成分間の多重比較について2010

    • 著者名/発表者名
      高橋翔, 西山貴弘, 瀬尾隆
    • 学会等名
      科研費シンポジウム「研究開発における多重決定方式の活用」
    • 発表場所
      大阪大学(大阪府)
    • 年月日
      2010-03-23
  • [学会発表] Approximation to the upper percenties of the statistic for pairwise comparison among components of mean vector in elliptical distributions2009

    • 著者名/発表者名
      高橋翔, 西山貴弘, 瀬尾隆
    • 学会等名
      統計関連学会連合大会
    • 発表場所
      同志社大学(京都府)
    • 年月日
      2009-09-07

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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