研究概要 |
* MAFFTプログラムを並列計算に対応させた。近年普及してきている、メモリを共有する数コアをもつPC上で並列的に動作するバージョンを開発した。POSIX Threadsライブラリを用いた。数コア程度の規模の並列計算に適した計算手法を比較検討し、それに関する論文をBioinformatics誌に投稿した。 * Methods in Molecular Biology誌の依頼により、塩基配列アラインメントに関する総説を執筆した(Katoh, Asimenos, Toh 2009)。 * タンパク質立体構造と配列から構造-配列多重アラインメントを計算する方法として、研究代表者によるプログラムMAFFTと構造アラインメントプログラムASHを組み合わせることを試みた。ASHの開発者であるDaron M.Standley博士および藤博幸教授との共同研究として行った。一般に、与えられた配列のホモログの情報を加えるとアラインメントの正確さは向上する。構造配列アラインメントを計算する際もホモログの選択方法は重要であり、適切な選択方法を検討中である。現時点までの成果に基づく計算サービスを開始した。 http://sysimm.ifrec.osaka-u.ac.jp/MAFFTash.3/ * 本研究費で購入した計算機により、外部向け計算サーバの増強を行った。また、簡単な編集機能や類似性の図示といった機能強化を行った。その結果、アラインメント・系統樹計算件数は、週2000件程度から週5000件程度に増加した。 http://mafft.cbrc.jp/alignment/software/ * 本研究費を受ける前に公表した論文(Katoh, Toh 2008)が、米国トムソンロイター社によってFast Breaking Paper(2009年10月)およびNew Hot Paper(2009年11月)に選ばれた。 http://sciencewatch.com/dr/fbp/2009/09octfbp/09octfbpKato/ http://www.thomsonscientific.jp/knowledgelink/esi-topics/fbp/
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