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2010 年度 実績報告書

受容体型チロシンホスファターゼによるシナプス可塑性の制御

研究課題

研究課題/領域番号 21700416
研究機関基礎生物学研究所

研究代表者

藤川 顕寛  基礎生物学研究所, 統合神経生物学研究部門, 特別協力研究員 (50414016)

キーワード神経科学 / 生体分子 / 蛋白質 / 脳・神経
研究概要

記憶・学習の細胞基盤であるシナプス可塑性における受容体型タンパク質チロシンホスファターゼ(RPTP)の役割について、神経シナプスに集積するRPTPであるPtprzとその遺伝子欠損マウス等を用いて解析を行った。
1.昨年度、学習刺激時の神経シナプス後肥大部(PSD)に受容型バリアントの細胞内PTPを含むプロテアーゼ切断フラグメントが集積することを見いだした。この知見は、本分子の制御的蛋白質切断がシナプス部位で生じていることを強く示唆したが、この切断に関わるプロテアーゼを特定するまでには至らなかった。また海馬組織から生化学的に単離した核分画にPtprz由来の分解断片を検出されたが、学習刺激有無でのPtprzの分解断片の動態変化に関しては、実験系のコントロールが難しく、さらなる条件検討を必要としている。
2.Ptprz欠損マウスの海馬組織におけるシナプス構造については、少なくとも通常飼育条件下では大きな差異はないことが確認された。
3.昨年度、培養細胞にPtprzの細胞内ドメインを発現させ、DNAマイクロアレイ解析した実験で発現変化が見いだされた分子の一つに細胞接着及び神経可塑性に関わる分子が存在していた。このタンパク質は、シナプスに存在し、チロシンリン酸化を受けていたことから、Ptprzの基質分子となる可能性が考えられた。
4.これまで単離したPtprzの基質分子Git1及びMagi1の脱リン酸化サイトを特定することができ、これまでに知られていなかったPtprzの基質モチーフ配列を見いだすことができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] Consensus substrate sequence for Ptprz2011

    • 著者名/発表者名
      藤川顕寛
    • 学会等名
      第9回国際プロテインホスファターゼカンファレンス
    • 発表場所
      東京大学(東京都)
    • 年月日
      20110201-20110203
  • [図書] 細胞工学2011

    • 著者名/発表者名
      藤川顕寛・野田昌晴
    • 総ページ数
      5
    • 出版者
      学研メディカル秀潤社
  • [産業財産権] 受容体型チロシンホスファターゼPtprzの基質モチーフ及びその用途2010

    • 発明者名
      藤川顕寛, 野田昌晴
    • 権利者名
      自然科学研究機構
    • 産業財産権番号
      特許出願2010-43147
    • 出願年月日
      2010-02-26

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公開日: 2012-07-19  

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