ミトコンドリアの順行輸送に関与するmilton 遺伝子の異なるalternative splicing axonの変異により、軸索変性、軸索の異常伸長と全く異なる表現型を示す。本研究から両変異体における軸索形態の異常は、単一のアイソフォームの異常によるものでなく、複数のアイソフォームが相互に関与しているものであることが示唆された。また、両変異体においてミトコンドリアの軸索輸送に異常が確認されたが、ミトコンドリアの輸送異常だけでは軸索の形態に異常が認められなかったことから、他の分子の軸索輸送異常により軸索の形態が破綻することが示唆された。今後、輸送障害が生じている分子を同定することによって、軸索変性の分子機序解明に貢献できるものと考える。
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