ミトコンドリア(Mt)を標的とする分子生物・生化学研究および疾患治療を実現するためには、Mtへの分子送達が必須であるが、有用なシステムは報告されておらず、特にタンパク質や核酸などの高分子送達に関しては皆無に等しい。本研究では、『膜融合を介したMt への薬物送達システムの開発』を目的とし、送達分子が細胞膜・Mt膜融合性エンベロープでパッケージングされた多重型MITO-Porterを開発した。本システムを用いる事で、今までは不可能であったMtを標的とするタンパク質治療、さらには遺伝子治療を可能とする事が期待できる。
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