ポリリジンを無水コハク酸と反応させることによりカルボキシル基を導入し、様々なカルボキシル基導入量のカルボキシル化ポリリジンを作成した。そのカルボキシル基導入量が65mol%程度の化合物に凍結保護作用があることが確認され、ラット、ヒトの間葉系幹細胞、ヒト脂肪由来幹細胞、マウスiPS細胞、ヒトiPS細胞の凍結保存において既存物質であるDMSOの代替物質として応用可能であることを示した。機序に関しても調べた結果、細胞膜の保護作用および凍結時の急激な浸透圧変化を抑制する作用が関係していることが示唆された。
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