• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

螺旋捻転推進を行なう内視鏡の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21700502
研究機関東京工業大学

研究代表者

高山 俊男  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教 (80376954)

キーワード内視鏡 / 管内移動 / 捻転運動 / 螺旋 / 形状記憶合金
研究概要

近年軟性内視鏡による検査,手術が普及してきている.現在利用されている軟性内視鏡は推進力を持たないため後ろから押し込む必要があり,柔軟で曲がりくねった腸内を奥深く入れるのに高い技術が要求される.管内推進装置としてタイヤやプロペラのような回転体を使うと,回転体の反作用を受ける部位は回転しないため,推進時に腸内で摩擦を起こして傷つけてしまう.またタイヤのような無限回転体は回転軸の密閉が難しく本体が大きくなってしまう.ミミズのような伸縮運動は密閉が容易であるが突っ張る節は腸管に固定されるが,細くなり引きずられる節は腸管と摩擦を起こしてしまう.これに対して我々は細長い胴体が螺旋形状となって,螺旋形状を維持しながら捻転動作を行う螺旋捻転運動による移動方法を提案する.螺旋捻転運動では胴体が壁と接触する部分全体が転がる運動となるため,摩擦が生じず安全である.また動作に必要な自由度が少なく,簡易な構造で動作を生成できるため,細管内の移動機構に適している.さらに本体を柔軟な構造とできるため,腸等の柔軟な管内でも利用可能である.この装置は内視鏡だけでなく,工業用途での配管検査等にもりようかのうである.
本年度はまず螺旋捻転運動の基本的な原理を確認した.直系10mmのコイルばねからなる胴体内部にワイヤを螺旋状に通し,片端を固定してから反対側を強く引くと,胴体が縮んで螺旋状に変形する.このワイヤを胴体の円周状に複数通し,円周に沿って順番に引くと胴体は螺旋捻転運動を行なうことを確認した.さらに螺旋捻転運動を行なう装置にビニールチューブを被せると,ビニールチューブが動き,推進力を発生していることを確認した.ワイヤ駆動方式は,軟性内視鏡の先端をこの構造にして,コントロールケーブルを通じて遠隔操作で駆動する方法等で利用可能である.しかしこの装置ではワイヤを引くために大きなプーリとモータを使うため,自立ロボットとして内視鏡全体がチューブの中に入っていく方式には向いていない.そこで駆動装置の小型化するために,ワイヤの変わりに形状記憶合金を用いたモデルを開発した.プーリでワイヤを引く代わりに形状記憶合金自身が伸縮することで螺旋捻転運動を生成し,チューブ内を自走できることを確認した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 螺旋捻転移動装置-駆動部小型化のための考察-2009

    • 著者名/発表者名
      倉田稔
    • 学会等名
      第27回日本ロボット学会学術講演会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-09-16

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi