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2010 年度 実績報告書

片脚への動力型歩行支援による短期適応?脳卒中片麻痺患者の歩行回復に向けて?

研究課題

研究課題/領域番号 21700526
研究機関筑波大学

研究代表者

上林 清孝  筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教 (70415363)

キーワード歩行 / 歩容 / ロボット / 適応 / リハビリテーション / 神経科学 / 動作解析 / 動作支援
研究概要

近年,ヒト支援ロボットが開発され,高齢者の動作支援や運動機能障害者のリハビリテーションに利用されているが,ロボットアシストによってヒト側に生じる運動の適応変化は明らかにされていない。そこで本研究では,歩行支援ロボットのアシストによって生じる通常歩行での適応変化を三次元動作解析により調べることを目的とした。本年度は健常者10名にて,外骨格の股・膝関節部に駆動モータを装備したロボットスーツ型歩行補助装置(Hybrid Assistive Limb : HAL)を用い,歩行中に片脚への歩行支援を10分間行った。そのアシスト歩行の前後に測定した通常歩行の変化から適応を評価した。歩行はすべてトレッドミル上で行い,速度は毎時3.5kmとした。ロボットアシストを加えた歩行時には通常歩行に比べてステップ長や歩行周期時間に増加がみられ,歩容に変化が生じた。アシスト歩行直後にロボットを外して行った通常歩行においては,股関節の屈伸角度範囲にわずかな減少が観察され,歩行開始から徐々に増加して1分以内に一定値に回復した。この角度範囲の減少には個人差がみられたが,減少が生じた場合にはアシストされた肢に強くみられる傾向であった。また,両脚に対して10分間のアシストを行った歩行によっても同様に,股関節角度範囲に減少がみられた。このように,本実験においてもロボットアシスト歩行直後にわずかながら歩容に変化がみられ,今後はさらに訓練時間の増加やアシスト強度の増加によって適応がさらに強く引き起こされるか等の実験を進める必要があるものと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Effect of sensory inputs on the soleus H-reflex amplitude during robotic passive stepping in humans2010

    • 著者名/発表者名
      Kamibayashi K
    • 雑誌名

      Experimental Brain Research

      巻: 202 ページ: 385-395

    • 査読あり
  • [学会発表] ロボット型歩行支援装置の使用経験について2010

    • 著者名/発表者名
      上林清孝
    • 学会等名
      第1回マスタースレーブ方式リハビリテーションシステム研究会
    • 発表場所
      アイーナ(岩手県)(招待講演)
    • 年月日
      2010-12-22
  • [学会発表] 受動歩行時の速度増加による皮質脊髄路の促通とH反射経路の抑制2010

    • 著者名/発表者名
      上林清孝
    • 学会等名
      第65回日本体力医学会
    • 発表場所
      千葉商科大学(千葉県)
    • 年月日
      2010-09-17

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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