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2009 年度 実績報告書

一過性の血流制限筋萎縮防止の分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21700548
研究機関順天堂大学

研究代表者

筧 佐織  順天堂大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (00450560)

キーワードインスリン抵抗性 / 不活動 / 骨格筋
研究概要

新たな筋委縮予防法開発の一助として、一過性の筋肉への血流制限の筋萎縮防止効果の明確な分子メカニズムをin vitro, in vivoの実験系において解明することを目的として研究を行った。C2C12マウス筋管細胞を用いたin vitroでの過酸化水素依存性の廃用性萎縮モデルに対して、同時に筋への血流制限によってもたらすと考えられる低酸素刺激を加え、30分、3時間、6時間後に、骨格筋特異的ユビキチンリガーゼであるMuRF1、atrogin1mRNAの発現を調べた。その結果、各刺激によって30分後よりMuRF1の発現の上昇がみられたが、過酸化水素・低酸素の共刺激によりMuRF1の発現は著明に抑制された。一方、atrogin1の発現は、過酸化水素の刺激により30分後変化が見られなかったが、低酸素刺激、過酸化水素・低酸素の共刺激では発現レベルが基礎値より低下していた。3時間、6時間後においては、共刺激による発現の抑制はみられなかった。これらのことより、短時間の一過性の低酸素刺激が筋委縮を惹起する骨格筋特異的ユビキチンリガーゼであるMuRF1、atrogin1の発現を抑制する可能性が示唆された。一方、筋委縮と関連がある不活動時の骨格筋のインスリン抵抗性については、その分子機序については未だ明らかになっていない。そこでギプス固定による骨格筋の活動制限をした場合の骨格筋におけるインスリン抵抗性の変化について検討した結果、ギプス固定(24時間)後の腓腹筋・足底筋において、インスリン刺激時のdeoxyglucoseの取り込み量が有意に減少したという結果が得られた。以上より身体活動量の減少によってインスリン抵抗性を惹起する可能性が示唆され、これらの結果と一過性の血流制限の効果について今後さらなる検討をしていく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 長期療養高齢者と高齢者医療を担う医師の役割2009

    • 著者名/発表者名
      高橋龍太郎、筧佐織
    • 雑誌名

      日本老年医学会雑誌 Vol.46

      ページ: 134-136

  • [学会発表] 筋インスリン抵抗性に対する高脂肪食と身体活動量の作用2009

    • 著者名/発表者名
      筧佐織
    • 学会等名
      第64回日本体力医学会
    • 発表場所
      新潟
    • 年月日
      2009-09-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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