研究概要 |
本研究では,動作範囲が限定されるリハビリ訓練に対象を絞ることで,従来の動作計測装置ようなセンサや反射マーカ,色つきマーカなどを身体に取り付けることなく,運動の計測が可能な方法を検討することを目的とした.具体的には,カメラで撮影された影像から人間の3次元動作を抽出することである. 平成22年度は,引き続き「カメラ撮影を考慮したリハビリ訓練環境の構築」と「カメラ画像を用いた計測方法の検討」を行うこととした. 計測は,従来の反射マーカ式モーションキャプチャと本研究用のカメラを併用し,岩手大学にある車いす適合システム上での駆動動作に対して行い,その後,影像からモーションソフトを用いて3次元動作を手動で生成した.この影像と生成動作を基準にし,フレームを間引いたときの影響,エッジ抽出などの画像処理を施したときの結果比較などを行い,各処理での比較検討を行った.結果はほとんど処理の効果はみられなかった.今回の訓練環境では,カメラの動作速度が思うように上がらず,今年度もカメラ2台,VGAサイズで30fpsでの撮影となってしまったため,基準動作生成時の精度検証はできなかった. 今後は,動作生成時の精度検証,および効果的な映像処理を中心に有効な撮影条件も絞り込んでいきたい.
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