研究課題/領域番号 |
21700640
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研究機関 | 札幌国際大学 |
研究代表者 |
村田 真一 札幌国際大学, スポーツ人間学部・スポーツビジネス学科, 講師 (20435093)
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キーワード | 総合型地域スポーツクラブ / クラブマネジャー / スポーツ経営 / スポーツ組織 |
研究概要 |
本年度は、クラブマネジャーの理論的解題について、昨年度(22年度)にまとめたものを精緻化しつつも、それに実践性を加味するうえで、ヒアリング調査を実施した。 本来、クラブマネジャーの行動(意図も含め)について、受容側の視点、つまり、クラブマネジャーを取り巻く関係者の見方を重視することを企図していた。しかしながら、クラブマネジャー研究の新規性を鑑みると、まずは、クラブマネジャー自身の自己認識・自己解釈の定量的調査が必要であることを踏まえるに至った。その際、クラブマネジャーが認識している職務内容(クラブマネジメントタスク)を把握することが喫緊な課題として挙がった。 したがって、クラブマネジャー業に詳しい関係者(某都道府県のクラブ育成アドバイザー)等へのヒアリング調査に従って、クラブ業務についての分析を試みた。そして、クラブマネジャーに対して職務分析シート記載による日誌法の調整を実施した。 初年度に明らかとなった総合型クラブの現況は、規範的な総合型クラブ組織特性尺度によると、比較的充実しているクラブとそうではないクラブに二分化され、中でも、「日常生活圏」への配慮に差異がみられた。併せて推察されることは、事業への認識であり、それは事業規模に関連する事業性格への認識についての差異である。これら、「日常生活圏」「事業性格」の2点について特異とされるクラブを対象に、先述したクラブマネジメントタスクの差異、そして、それに伴うクラブマネジャーの従事の差異を明らかにすることを現在進行形で行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
クラブマネジャーに関する理論的解題に時間を要した。また、クラブマネジャーの行動(意図も含め)の検証を、受容側(その周りの関係者)視点による計画から、当事者認識に従った検証へと研究計画の変更を余儀なくされた。その調整作業のから遅れが出ている。
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今後の研究の推進方策 |
まずは、マネジャーの現況を把握するための日誌法調査を完遂させることである。それと併せて、理論的に解題したマネジャーシップ論に沿った定量調査から、事例調査に移行し、クラブ特性の影響要因についてクラブマネジャーに注視した質的分析の試みを急ぎたい。
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