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2010 年度 実績報告書

スポーツビジョンにおける精密眼球運動の検討

研究課題

研究課題/領域番号 21700658
研究機関順天堂大学

研究代表者

工藤 大介  順天堂大学, 医学部, 助教 (50348950)

キーワードスポーツビジョン / 動体視力 / 練習効果 / 眼球 / 眼優位性 / 学習効果
研究概要

先行研究において我々は、動体視力を、眼球運動の計測によって定量的に解析することに成功した。さらに、今まで定量的に評価されたことのなかった、測定そのものに対する被験者の慣れや練習効果の影響の定量的解析を、DVA(横方向の動体視力)測定時の眼球運動を同時計測することにより試みた。眼球運動計測には、精密眼球運動測定装置であるEye Link 1000 (SR research社;カナダ)をDVA測定装置(HI-10 ; Kowa社)に取り付けた自作の装置を用いた。測定を各被験者に対し9回ずつ行い、1回目と9回目の試行を同一条件にし、両者を比較した。各試行で、網膜像が静止した瞬間の視野中心からの誤差を他覚的な動体視力の評価指標として用いた。共分散分析を用いた解析で、10名中6名の被験者で練習効果が検出され、練習効果の定量的解析に成功した。今年度はこの解析法を用い、動体視力の学習効果の影響について検討した。網膜誤差がOとなる最大の指標速度を推定して学習効果の指標として用い、被験者の1回目から9回目までのそれぞれの試行について、各試行毎に平均値を求め検討した。12名の被験者から測定を行い、Matlabを使った解析用ソフトを自作して定量的な解析をすすめた。その結果、相対速度Oで網膜の中心で捉える事のできる指標の最大速度
deg/sec(平均値±SD)は1試行目202±99、2試行目237±111、3試行目259±117と増加するが、4試行目以降はほぼ横ばいであった。9回の計測では最初の3回は学習効果がみられるが、それ以降では学習効果の影響がなくなる可能性が示唆された。
今後、この定量的解析法を活用し、慣れや練習効果の影響も考慮した、動体視力の客観的な評価法が確立できる可能性が開けた。現在、先行研究において検討した近見反応や眼優位性との関連も含め、さらに被験者を増やし、データの解析をすすめている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 動体視力検査における新しい解析法の検討2010

    • 著者名/発表者名
      工藤大介
    • 学会等名
      第114回日本眼科学会総会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2010-04-15

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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