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2009 年度 実績報告書

セントラルコマンドがレジスタンス運動時の内分泌応答に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 21700661
研究機関早稲田大学

研究代表者

後藤 一成  早稲田大学, スポーツ科学学術院, 助教 (60508258)

キーワードレジスタンス運動 / 同化ホルモン / 異化ホルモン / セントラルコマンド / 筋代謝物
研究概要

レジスタンス運動による内分泌応答に対する中枢性の要因と末梢性の要因の関運性を検討した。成人男性9名を対象に、一過性のレジスタンス運動を負荷した。運動は、スクワットおよびレッグエクステンションの2種目とし、最大挙上重量の約70%の負荷に対し、各セット10回の反復を5セット実施した。運動前、運動終了直後~120分後まで連続的に採血し、血中乳酸および各種ホルモン濃度を測定した。また、得られた値から、運動終了後60分間における濃度曲線下面積(AUC)を算出した。さらに、運動前後に最大筋力を測定し、運動前後での最大筋力の低下率(fatigue index)を算出した。
その結果、運動後には血中乳酸濃度および各種ホルモン濃度の顕著な上昇が認められた(P<0.05)。そこで、血中乳酸濃度のAUCと各種ホルモン濃度のAUCとの関係を検討したところ、成長ホルモン(P=0.83)、コルチゾール(P=0.78)においては有意な正の相関関係が認められた(P<0.05)。一方、fatigue indexと各種ホルモン濃度のAUCとの関係を検討したところ、いずれの項目についても有意な相関関係は認められなかった。
血中乳酸濃度のAUCは運動に伴う筋代謝物の蓄積を反映し、「末梢性の要因」と位置づけられる。一方、fatigue indexには中枢性の要因(セントラルコマンド)と末梢性の要因(筋代謝物の蓄積)の双方が関与してい為と考えられる。したがって、本研究の結果は、レジスタンス運動に伴う成長ホルモンとコルチゾールの分泌には、「末梢性の要因」の影響が大きいことを示唆するものである。
なお、平成22年度は、バイブレーション刺激などを用い、運動時のセントラルコマンンドを増減させた状況下での内分泌系の応答を検討する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Hormonal and metabolis responses to slow movement resistance exeroise with different durations of concentric and eccentric actions2009

    • 著者名/発表者名
      Goto K, Ishii N, Kizuka T, Kraemer RR, Honda Y, Takamatsu K.
    • 雑誌名

      European Journal of Applied Physiology 1056

      ページ: 731-739

    • 査読あり
  • [学会発表] 運動時の代謝・内分泌応答を手がかりにしたトレーニングの科学2009

    • 著者名/発表者名
      後藤一成
    • 学会等名
      日本女子体育大学附属基礎体力研究所開所20周年記念公開研究フォーラム
    • 発表場所
      日本女子体育大学
    • 年月日
      2009-11-28
  • [学会発表] レジスタンス運動に対する内分泌応答亢進の要因-筋代謝物の蓄積の影響-2009

    • 著者名/発表者名
      後藤一成
    • 学会等名
      第64回日本体力医学会
    • 発表場所
      新潟コンベンションセンター
    • 年月日
      2009-09-18
  • [学会発表] 休息を挟みながら間欠的に行う有酸素運動に対する脂質代謝2009

    • 著者名/発表者名
      後藤一成
    • 学会等名
      日本体育学会第60回記念大会
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2009-08-27
  • [図書] スポーツサイエンス入門(第6章担当)2010

    • 著者名/発表者名
      後藤一成(編者:田口貞善、矢部京之助、伊坂忠夫)
    • 総ページ数
      66-76
    • 出版者
      丸善株式会社

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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