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2009 年度 実績報告書

どんな実践的取り組みが活動的で元気な子どもを育てるか:縦断的データによる効果検証

研究課題

研究課題/領域番号 21700673
研究機関東北学院大学

研究代表者

鈴木 宏哉  東北学院大学, 教養学部, 准教授 (60412376)

キーワード体力 / 身体活動 / 生活習慣 / 不定愁訴
研究概要

今年度は,2つの課題を検証した.
1) 小学生における体力の向上における生活習慣の改善の影響
対象は6~9歳の児童456名であった.データは1年ごとに計3回収集した.調査項目は運動習慣,朝食摂取,睡眠,テレビ及びビデオゲーム視聴,文部科学省新体力テストであった.体力は評価規準に従い,5段階(AからE)に分類された.体力得点の変化に対する生活習慣の得点の変化の影響を検討するために潜在曲線モデルを用いた.低レベル群(体力評価DE)においてのみ食習慣の変化から体力得点の変化に対して有意な正の影響が認められた.また,初期値に関しては全データにおける食習慣と運動習慣,低レベル群におけるすべての生活習慣(テレビ視聴習慣を除く)の有意な影響が認められたことから,低レベル群においては食習慣の改善が体力向上に影響し,初期の生活習慣はその後の体力の向上に影響があることが示唆された.
2) 小学生における学校の楽しさ,不定愁訴,体力及び運動生活習慣の関連性
対象は小学1年から6年の児童763名であった.調査項目は新体力テスト,運動習慣,朝食摂取,テレビ視聴,睡眠,家庭学習,時間厳守,身体の調子,意欲であった.分析にはクロス集計表及び構造方程式モデリングを用いた.運動習慣のある者が体力評価ABC群(標準・高体力)に含まれる割合が高く,朝食摂取や睡眠が十分でない者がDE群(低体力)に含まれる割合が高かった.また,毎朝気持ちよく起きられるといった肯定的な状態は標準・高体力であること,体調が悪い,やる気が起きない,お腹や頭が痛い,疲れやすいといった否定的な状態は低体力であることと関連していることが確認された.さらに身体の調子が意欲に影響し,意欲が学校の楽しさに影響していることを仮定したモデルが採択され,要因間に高いパス係数が認められたことから,運動生活習慣→体力→不定愁訴→学校の楽しさの因果関係が示唆された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 小学生における体力の向上に関連する基本的生活習慣の改善:3年間の追跡調査による検証2010

    • 著者名/発表者名
      鈴木宏哉, 西嶋尚彦, 鈴木和弘
    • 雑誌名

      発育発達研究 46

      ページ: 27-36

    • 査読あり
  • [学会発表] 小学生における学校の楽しさ,不定愁訴,体力及び運動生活習慣の関連性2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木宏哉, 鈴木和弘, 西嶋尚彦
    • 学会等名
      第56回日本学校保健学会
    • 年月日
      20090000

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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