研究課題
1年間に観察される性ホルモンと心理的ストレスの変化と、男性性・女性性、更年期症状との関連性の検証平成22年度は、産業医の協力のもと、昨年度の調査に参加した事業場の従業員318名(男性297名・女性21名)を対象として、1年目のフォローアップ調査を実施した。昨年と同様に、事業場の都合で、質問紙調査と採血調査が同時にできなかったことから、血液データと質問紙データの両方が備わっている参加者は、243名(男性223名・女性20名)となった。男性の場合、テストステロンの変化量が多いと更年期症状の変化量が少なく、DHEAの変化量が多いと更年期症状の変化量も多いことが示された。身体的症状の変化量については、DHEAの変化量が多と多くなり、仕事のコントロールが高い場合、身体的症状の増加を抑えることが予測された。抑うつ感の変化については、睡眠時間が長い人、意思決定が減った、依存性が増えた人は抑うつ感が上昇していた。中でも、他者への依存性は抑うつ感と関連が強く、職場のメンタルヘルス対策として、自己の自立性を高め、意思決定もできるように進めていくことで、抑うつ感の減少につながるのではないかと考えられた。平成23年度は、2年目のフォローアップ調査を実施し、仕事のストレスがホルモン変化に及ぼす影響、心理的ストレスへの影響を縦断的に検討するとともに、本研究実施期間に観察された疾病休業と、仕事のストレスやホルモン変化との関連性を検証する。
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梅花女子大学看護学部研究紀要
巻: 1 ページ: 61-72
Journal of Occupational Health
巻: 52 ページ: 74-81
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http://manabiya.baika.ac.jp/kdb/view2.php?id=256