本研究の目的は、血糖やインスリン反応の異なる食品の摂取が、末梢血白血球遺伝子発現に影響するかを検討する事である。さらに、食後の状態において白血球の遺伝子発現変化が観察できる。7人の健常な被験者に、無作為交錯試験を行った。試験食として75g糖質を含む、グルコース(GL)、白米(WR)、大麦(BAR)、その対照として水(WAR)を摂取した。血糖値、インスリン、遊離脂肪酸濃度、空腹度・満腹度調査及び、白血球の遺伝子発現を経時的に測定した。発現が1.5倍以上変化した遺伝子数と変動パターンは、GL、WR、BARの間で異なっていた。解糖系と脂肪酸β酸化に関するいくつかの遺伝子はGL、WR、BAR摂取後有意に変化した。この研究において遺伝子発現の白血球プロファイリングは食後の代謝を変化を反映する事が示された。
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