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2010 年度 実績報告書

ミトコンドリア代謝制御を介したストレス応答ネットワークの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21700698
研究機関大阪市立大学

研究代表者

笠原 恵美子  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 特任講師 (30468269)

キーワードストレス / 脂質 / 糖 / 免疫学
研究概要

本研究では生体のストレス応答を末梢の糖・脂質エネルギー代謝とミトコンドリア機能に焦点を当てて解析し、ストレスにより誘起される病態の分子メカニズムを解明することを目的としている。
平成21年および22年度の研究成果より
(1)生体へのストレス負荷は糖・脂質エネルギー代謝を著明に変動させると同時に、肝臓のミトコンドリア機能を障害して脂肪肝を誘発すること
(2)この様なストレスによるミトコンドリアの機能変化が、マウスの自発行動量を低下させたり、免疫機能の破綻を引き起こすこと
(3)マクロファージのミトコンドリア密度やミトコンドリア呼吸活性はLPS刺激によるサイトカインの分泌能を決定する重要な因子であることを明らかにした。
マウスを用いた解析の結果、ストレスによるグルココルチコイドの分泌上昇がミトコンドリア機能の障害に関与していることが示唆された。グルココルチコイドはストレスにより上昇し免疫、炎症、癌、精神疾患などの病態に関与することは臨床においてもよく知られているが、ストレスがミトコンドリア機能を介して様々な疾患を誘起するメカニズムの詳細は未だ明らかではない。現在、(1)ストレスによるグルココルチコイド分泌の上昇が、マクロファージのミトコンドリアの機能を変化させてサイトカイン分泌を制御するメカニズムの解明、および(2)ミトコンドリアの正常な機能制御の維持による病態回避の可能性を検討中である。生体へのストレス負荷におけるミトコンドリア機能への影響を明らかにすることにより、様々なストレス関連疾患の病態解明及び治療戦略への確立が期待できる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 拘束ストレス負荷による免疫応答の抑制とミトコンドリアの関与2010

    • 著者名/発表者名
      笠原恵美子
    • 学会等名
      第83回 日本生化学会
    • 発表場所
      神戸国際会議場(神戸)
    • 年月日
      2010-12-07
  • [学会発表] 自然免疫応答におけるミトコンドリアの役割2010

    • 著者名/発表者名
      笠原恵美子
    • 学会等名
      第5回 臨床ストレス応答学会
    • 発表場所
      徳島大学 メディカルホール
    • 年月日
      2010-11-19
  • [学会発表] Restraint stress-induced glucocorticoid upregulates UCP2 expression b suppress mitochondrial ROS generation and increase the resistance of the mice to septic shock.2010

    • 著者名/発表者名
      笠原恵美子
    • 学会等名
      17th World Congress on Stress
    • 発表場所
      Leiden大学(オランダ)
    • 年月日
      2010-08-25
  • [学会発表] ストレス負荷によるミトコンドリアの活性酸素代謝変動と自然免疫応答の低下2010

    • 著者名/発表者名
      笠原恵美子
    • 学会等名
      第6回 日本疲労学会
    • 発表場所
      大阪産業創造館
    • 年月日
      2010-06-25

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公開日: 2012-07-19  

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