研究課題
本研究課題では、「若年から高齢者までの加齢に伴う脳血流量および脳血流配分比の経年的変化を横断的な研究手法を用いて明らかにすること」を21年度の目的としていた。21年度は、約100名の高齢者を対象に脳血流量、身体活動量、運動能力の測定を行った。現在その結果を分析中である。これまでブラックボックスであった加齢に伴う「脳血流量」および「脳血流配分比」の経年的な変化を明らかにすることは、健康科学や老年学での基礎的データ・基準値の策定という意味で非常に意義のあることである。また、得られたデータは臨床医学や予防医学の場での診断の場へも応用が可能であると考えられる。例えば、高血圧による脳卒中の兆候診断や、脳血流量低下性のアルツハイマー病の診断の基準値としても利用できる。さらには、運動トレーニングは多くの循環器疾患の改善に有効であることが明らかにされているが、脳循環への影響は不明な点が多い。運動トレーニングの有無や、有酸素性作業能と脳血流との関連性を検討することは、脳の動脈硬化や脳卒中予防としての運動トレーニングの効果を明らかにする上で非常に興味深い。今年度は、20歳代から50歳代までの被験者を対象に同様の測定を行う予定である。さらには、血圧プロファイルと対応した、脳血流量の変化を検討していく予定である。また、本研究課題の基礎をなす、運動と脳血流の調節メカニズムに関する論文を数本国際詩に掲載できたことも、21年度の成果であると考えている。
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http://www.jwcpe.ac.jp/research/