本研究は、2つの研究で構成される。第一研究では、特定高齢者を対象として、運動機能向上と栄養改善を目指した運動機能向上・栄養改善プログラムを開発し、運動機能の向上効果があるか否かを検証することを目的とした。また、第二研究では、特定高齢者介護予防事業終了後のフォローアップとして、自主グループ育成プログラムを実施し、その効果について検討することを目的とした。これら2つのプログラムを作成することによって、高齢者の特定高齢者の生活変容プログラム(システム)を作成することを最終的な目的とした。第一研究では、運動機能向上・栄養改善プログラムを週1回(計12回)実施した。その結果、特定高齢者の運動機能の改善効果が得られ、運動や栄養(食事)に関する意識づけがなされた。 第二研究では、特定高齢者に一般高齢者を含めたて、自主グループ育成プログラムを実施した。このプログラムは、"運動機能・口腔機能維持向上"と"仲間づくり"を中心とした内容で構成し、週1回(計12回)実施した。その結果、運動機能や口腔機能の維持改善効果が示され、自主グループ活動として継続的に活動するための基盤となる"仲間づくり"や"具体的な活動計画の作成"を遂行することができた。これら2つのプログラムを組み合わせて実施することにより、運動機能・栄養・口腔機能を改善させ、自主グループ活動のなかで、日常生活における優先順位を健康に向けさせる行動変容が起こすことができる可能性が示唆された。
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